ゲームを禁止する前に試してほしい 家庭ルールの決め方と運用のポイント

 

 

子どもたちのゲームのやり過ぎを心配する保護者も多いのではないでしょうか。注意しても子どもがゲームをやめないときに、ゲームを禁止してしまいたい衝動に駆られます。しかし、むやみに禁止してしまうと、子どもの反発を招き、長期的には効果的ではないことが指摘されています。

 

本稿では、家庭内で適切なゲーム利用のルールを設定し、効果的に運用していくための具体的な方法について解説します。

 

 

ゲームの全面的な禁止が難しい理由

 

ゲームを一方的に禁止されると、かえって子どもはゲームへの欲求が高まり、親の目から隠れてプレイすることがあります。例えば、夜中に親が寝静まったあとにゲームをして、睡眠不足になるなど生活リズムが崩れてしまうケースもあります。また、ゲームを巡って保護者とのコミュニケーションが悪化する可能性もあります。

 

 

 

家庭ルールの設定方法

 

1. ルールの明確化と具体性

 

家庭内のゲーム利用ルールは、具体的かつ明確に設定することが重要です。例えば、「宿題が終わった後に1日1時間まで」といった具体的な時間や条件を示すことで、子どもがルールを理解しやすくなります。また、ルールが現実的に難しすぎたり、多過ぎたりしても、実行する際に困難を伴うので、続かなくなります。

 

 

2. 子どもとの協働によるルール作成

 

ルール設定の過程に子ども自身が参加することは、責任感や自己管理能力の育成につながります。それぞれの家庭で、インターネットの利点やリスクについて話し合った上で、適切な使い方を考えていくことで、依存症などの予防が期待できます。

 

 

3. ルールの柔軟性

 

ルールは固定的でなく、子どもの年齢や状況の変化に応じて柔軟に見直すことが重要です。定期的な家族会議を通じてルールの見直しを行い、子どもの意見や状況変化を反映させることが推奨されます。

 

 

 

ルールの運用ポイント

 

1. ルールを視覚化する

 

ルールを視覚的に示すことで、子どもが理解しやすく、記憶にも残りやすくなります。例えば、家庭内にカレンダーやチェック表を掲示し、利用時間や守れた日を記録する方法が有効です。

 

 

2. 一貫した運用とフィードバック

 

一度決めたルールは一貫して運用し、子どもがルールを守れた際には積極的に褒め、守れなかった場合は頭ごなしに責めるのではなく理由を話し合い、改善策を検討することが重要です。

 

 

3. 問題が生じたときの対処法

 

ルールを守れない状況が続く場合、罰を与えるのではなく、なぜ守れなかったかを子どもと冷静に話し合い、理解する姿勢が必要です。必要に応じて、スクールカウンセラーや専門家と協力して、家庭だけで解決できない問題に対応する体制を作ることも検討します。

 

 

 

まとめ

 

ゲームの全面禁止は長期的な解決にはつながらず、むしろ家庭内で適切で具体的なルールを設定し、その運用を工夫することが効果的です。明確なルール設定、子どもとの協働作成、柔軟な見直し、一貫した運用とフィードバック、代替活動の推奨などを組み合わせて実践することで、子どもが自己管理力を養い、ゲーム利用とバランスの取れた健全な生活習慣を身につけることができます。

 

 

 

引用・参考文献

 

森山 沙耶(2023)専門家が親に教える 子どものネット・ゲーム依存問題解決ガイド Gakken